Powered By Blogger

2013年7月12日金曜日

即興演奏ワークショップ&シンポジウム

日仏即興演奏ワークショップ&シンポジウム (2013年9月14日・15日)

日仏現代音楽協会では、パリ国立高等音楽院の二つの即興演奏学科(Improvisation Générative / Improvisation au Clavier)にそれぞれ学ばれ、即興演奏を表現活動の一環としても活動していらっしゃるサックスの大石将紀さんとピアノ・作曲の神﨑えりさんを講師としてお迎えし、即興演奏のワークショップと、ミニ・コンサートを兼ねたシンポジウムを開催致します。西洋クラシック音楽では、「楽譜に書き記す」ということに重きを置いてきた作曲行為と、「書かれた楽譜を読みとく」ことを出発点とする演奏行為が早い段階で分化・分業し、それぞれが高度に専門化することで長く偉大な歴史を築いてきたとも言えます。その二つの接点に位置する即興演奏の世界を知ることは、作曲家には作品を楽譜として定着させることの意味を改めて問い直すことにも繋がり、演奏家には作曲家や作品の存在を介さない自由な表現行為への道を開くものとなるでしょう。即興演奏を二つのクラスで実践的に学ぶワークショップと、その後のシンポジウム、ミニ・コンサートを通じて、私たちクラシック音楽に携わるものとって普段自明のことにも思われる「作品」や「演奏」といった基本的概念や、「エクリチュール(書き記すこと)」が担う意味などについても考えてみたいと思います。またミニ・コンサートでは講師お二人による即興演奏と、それと同じ"お題"によって作曲された台信遼さんの新作の聴き比べという楽しみな趣向も用意されています。音大学生・プロ奏者・アマチュアを問わず様々な演奏家の方々のご参加や、即興演奏の世界を覗いてみたい多くの方々のご来場をお待ちしております。
(企画制作 : 夏田昌和)

講師

  神﨑えり(作曲家・ピアニスト・即興演奏家)

国立音楽大学作曲学科を首席で卒業後、フランスに渡り、パリ国立高等音楽院に入学。エクリチュール科の学位を最優秀の成績で取得。また、同音楽院即興演奏科 (improvisation au clavier)に日本人として初めて、ピアノ部門では女性としても初めて合格・卒業する。
在仏中より音楽活動を積極的に行っており、作曲家として国内外の演奏家達への作品提供多数、即興演奏家・ピアニストとしてはフランス、イタリア、日本、韓国、アメリカ合衆国において多くのコンサート、フェスティバル等に出演。ダンサー、喜劇俳優、映像作家など、異なるジャンルのアーティストとのコラボレーションも多数。また、近年はピアノソロ即興演奏による無声映画伴奏に特に力を入れており、これまでに無声映画伴奏ピアニストとして、欧州の国際映画祭において招待演奏を行い、高い評価を得ている。
作曲を福士則夫、作曲理論を野平多美、ピアノ即興演奏をJ-F.ジジェル、T.エスケッシュ、の各氏に師事。

  大石将紀(サクソフォン奏者)

東京芸術大学、同大学大学院修士課程修了後、2001年渡仏しパリ国立高等音楽院に入学。在仏中文化庁派遣芸術家海外研修員として研鑽を積む。サクソフォン科、室内楽科、即興演奏科を全て最優秀の成績で卒業。さらに大学院課程室内楽科に進み2007年に修了。在仏中に即興演奏でポンピドゥーセンター、ルーブル美術館などのプロジェクトに参加。また舞踏ダンサー保坂一平と即興音楽のデュオ作品「蛹化の女」の公演をパリで重ね、後に故ピナ・バウシュ氏より国際ダンスフェステバルNRW2008(ドイツ)に招待され公演を行った。 
2008年に日本に帰国。東京オペラシティ文化財団主催「B→C 100」でデビュー、朝日新聞などの批評欄で高い評価を得た。これまでにサントリーホール芸術財団サマーフェスティバル、東京オペラシティ財団のコンポージアム、横浜みなとみらいホールJUST COMPOSEDなどに出演。NHK-BSクラシック倶楽部にて「ガーデン・オブ・ラブ 大石将紀スタジオコンサート」が放映されるなどメディア上でも活躍している。また大人や子供を対象にした即興のワークショップを展開中。洗足学園音楽大学、東邦音楽大学、大学院非常勤講師 www.m-oishi.com


第1部「即興演奏ワークショップ」
 受講者の方は次の2つのカテゴリーから選択してお申し込み頂きます。ピアノが専攻楽器の方は二つのカテゴリーを同時にお申し込み頂くことも可能です。

9月14日(土) 13時~17時 渋谷区文化総合センター大和田 練習室3 (渋谷駅)
 カテゴリーA : 鍵盤楽器による即興演奏クラス (講師: 神﨑えり)
 ピアノのソロによる個人レッスン形式。(定員最大5名)
 和声法や旋法組織(長調/短調、各種教会旋法や全音音階…etc.)の考えをベースに、ある  程度明確な様式感に則ったインプロヴィゼーションを学びます。
(受講対象)
 -ピアニストや、ピアノの演奏が出来る方
 -楽典(特に調性や旋法について)や和声法(「理論と実習」I 巻程度)といった音楽理論の初 歩的な知識を有することが望ましい。
 (カテゴリーAにお申し込みの方については、事前に講師の神崎さんとこれまでの学習経 験やワークショップでの学習希望内容などについてメール等にて打ち合わせいただきま す。)

9月15日(日) 13時~16時半 エナスタジオ (代官山駅・恵比寿駅)
 カテゴリーB : それぞれの専攻楽器による集団即興演奏クラス (講師: 大石将紀)
 不特定の様々な楽器によるグループレッスン形式。(定員最大10名程度)  
 特定の時代様式や古典的な音楽語法には縛られず、集団的に奏されるフリー・インプロ ヴィゼーションを学びます。
(受講対象)
 -様々な楽器の演奏家や、任意の楽器を演奏出来る方 (ピアノ以外の楽器については受講 者がご自分のものをご持参下さい。)
 -即興演奏の初心者や未経験者の方のご参加を歓迎致します。
 -個人でのご参加の他、2~5人のグループとしてご参加頂くことも可能です。

第2部「シンポジウム&ミニ・コンサート」
9月15日 16時半~19時 エナスタジオ (代官山駅・恵比寿駅)
 シンポジウム
  司会: 夏田昌和(作曲) パネラー: 大石将紀(Sax.)・神﨑えり(Pn./作曲)・台信遼(作曲)
  大須賀かおり(Pn.)・村上祐子(哲学者)
 ミニ・コンサート
  大石将紀と神﨑えりによるソロとデュオによる即興演奏
  上記即興演奏と共通のテーマに基づく台信遼による新作の初演 (Pn.大須賀かおり) 
  他


参加費用

ワークショップ受講料 
カテゴリーA : 12,000円
カテゴリーB : 10,000円
ピアノでカテゴリーA・Bを通して受講される場合 : 17,000円
カテゴリーBにグループとしてご参加の場合、グループのお2人目からは5,000円を加算
 (2名参加: 15,000円、3名参加: 20,000円etc.)
(上記受講費用にはご自分が参加されない方のカテゴリーの聴講料や第2部への入場料も含まれます。)

聴講及び第2部への入場料 について (事前にお申し込みいただければどなたでもお聴きいただけます。)
9/14(土) ワークショップ聴講料 : 2,000円
9/15(日) ワークショップ聴講料+第2部入場料 : 2,000円 (第2部からご来場の場合も料金は変わりません。)
両日続けてご来場の場合 : 3,000円

お問い合わせ・お申し込み
日仏現代音楽協会事務局
03-5389-0317(Fax兼)
nichifutsugenon@yahoo.co.jp